UAEは自由に石油供給量と価格を決め、オイルマネー以外の石油の取引を増やしたいようです。
ホルムズ海峡封鎖で世界の石油供給量が激減している状況を脱した後、世界中から大量の石油が求められますから、その時にUAEは本格的な独自のスタイルで石油貿易を開始したいのかもしれません。その中にはオイルマネーの米ドルを無視し、各国の通貨で取引することが含まれますが、既にその動きは始まっています。
オイルマネーに影響を与える石油貿易が拡大すると米ドルの世界準備通貨の地位が低下していくことでしょう。OPEC自体がうまく機能しなくなると、米ドルの地位は危うくなり、米経済にも壊滅的な影響が及ぶので、そのために米国が損をしないデジタル通貨、AI監視システムを本格化するのでしょう。そこにパランティアが。
日本は米国に対するデジタル赤字が増えているため、日本は米国に情報を握られデジタル関連のカネを払い続けます。結局、米国とはうまく付き合っていくしかありません。
イランの革命防衛隊の戦力が崩壊し、一日も早くホルムズ海峡の自由航行が再開されることを願っていますが、(コロナの前と後で世界が変わったように)ホルムズ海峡封鎖前と後でも世界が変わりそうな感じもします。。。
UAE Leaving OPEC is About More Than Just Oil
(一部)
5月3日付け
途中から・・・
OPEC:その起源とグローバル・パワー
石油輸出国機構(OPEC)は1960年9月にバグダッドで、イラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラによって設立されました。その目的は、主要生産国が政策を調整し、大手石油会社の価格決定力に対抗するためでした。そして1967年にUAEが加盟しました。
1970年代には、OPECは世界経済の中心的勢力の一つになり、世界の原油の5割以上を生産していた時期もありました。
1973年の禁輸措置(第四次中東戦争をきっかけにアラブ産油国が、イスラエル支援国(米国など)への石油輸出を停止・削減し、政治的圧力をかけた経済制裁措置)が、不況、インフレ、そして石油生産国と西側諸国間の戦略的再編成を引き起こしました。
相対的優位性が弱まった後でも、OPECは供給管理、価格形成そして地政学的意図を示すことにおいて中心的な存在であり続けました。
オイルマネー(ペトロダラー)が誕生:米国の通貨を通じた国際的な支配力・影響力
オイルマネーは1973年のオイルショック後に構築されました。
その時、ブレトンウッズ体制が崩壊し、ワシントンはエネルギー市場と米ドル需要の安定化に取り組みました。
OPECの全加盟国と重要な関係を結んでいたわけではありませんでした。1974年に形成された米国とサウジアラビアの交渉が重視されました。
サウジアラビアは米ドルで石油を販売し続け、その余剰分の大部分を米国の金融資産に再利用する一方で、米国は安全保障、武器、政治的支援を提供しました。
米国の利益はかなり大きく、石油の大部分が米ドルで価格設定され決済されれば、各国は石油を買うために米ドルの備蓄を必要とし、米ドル市場はより重要で不可欠なものとなり、ワシントンは借入コスト、制裁力、世界的な金融支配力、影響力において構造的な優位性を得ることになりました。
UAEのOPEC脱退が米国経済にどう影響を与えるのか。
UAEは既に米ドル以外の通貨で貿易の一部を始めており、2023年にはインド国営石油会社がADNOC国営アブダビ石油公社に対して初めてルピーで原油の支払いを行い、インドとUAEによる、より幅広く包括的な現地通貨決済の推進の一環となりました。
そしてインド中央銀行はUAEとルピー・ディルハム貿易(インドの通貨ルピーとアラブ首長国連邦(UAE)の通貨ディルハムを使い、米ドルを介さずに直接決済する二国間貿易スキーム)をさらに促進しています。
しかし、それはUAEだけではありません。
制裁圧力を受けているモスクワが米ドルから離れる中で、ロシアと中国はエネルギー貿易を拡大しました。また、サウジアラビアは2024年にUAEと共に国際決済銀行と中国主導のmBridge中央銀行デジタル通貨プロジェクトに加わりました。このようなことから、世界の石油貿易において一部地域ではドルの影響力を低下させる可能性がありそうです。
では、米ドルの世界支配は終わったのでしょうか?
まだ終わっていません。
米ドルは依然として世界の外貨準備として支配的通貨であり、エネルギー取引に深く根ざしており、Atlantic Council(米国ワシントンD.C.に本部を置く、NATOや米欧関係を中心に安全保障・外交政策を研究し提言する非営利・超党派のシンクタンク)の評価でも、しばらくの間、米ドルの支配は続くと見ています。ただし、そのような動きを無視するのが確実に難しくなっています。
より多くの現地通貨決済、湾岸諸国の首都における戦略的自律性の拡大、そして米国を中心とする金融の仕組みにの代替案を試す意欲の高まりは、かつては恒久的と見られていたルールが徐々に緩んでいくことを指しています。
しかしOPECを脱退するUAEが米ドルの地位を奪うというわけではありません。
ただ、これにより、アブダビがサウジ主導の共同体の石油戦略に従属し、湾岸諸国のエネルギーを軸とした国際政治の古い構造に従属しなければならない理由がなくなります。
結論
UAEの脱退は明らかに皮肉です。
OPECの設立の目的は、石油生産国が連携して価格と供給量をさらにコントロールできるようにするためでしたが、その最も有能なメンバーのUAEが、OPEC内よりもOPEC外の方が支配力が強まるかもしれないと判断したのです。もしUAEの判断が余剰生産能力や長期にわたる割当量に不満を持つ他の生産国にも広がれば、管理がより甘い石油市場となり、供給量の急激な変動が起き、協調管理ではなく一方的な決定によって価格が左右されることになるでしょう。
サウジアラビアは益々抑制の負担を負うことになり、OPECの結束と米ドル建てで価格表示・取引されている石油ベースの広範なシステムは益々圧力を受けるでしょう。
さらに多くの石油輸出国が米ドル建ての外、そしてカルテルの仕組みの外で石油の販売を始めれば、その影響は原油市場だけでなく、最初の段階でワシントンに持続的な効果を与えた金融秩序にまで及ぶことになります。

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