ギリシャ危機は少しも解決されていませんでした。
メディアが報道しないだけで、実際はギリシャの問題はかなり深刻です。ギリシャは自転車操業をししてなんとか金利を支払ってきましたが、もはやそれもできなくなってしまったようです。
EUはギリシャ危機は終わったなどと宣言しましたが、実際はギリシャから絞り取るものがなくなったので用なしだから捨てるということです。
そうなるとギリシャはどうなるのでしょうか。ベネズエラと同じようにカオス状態になるでしょう。
問題はギリシャが国として亡びると、他の西欧諸国に大きな影響を与えるでしょう。EU諸国は既にイスラム系偽難民で社会がカオス状態になっていますが、ギリシャが崩壊し経済がさらに悪化するとヨーロッパ全体がめちゃくちゃになりそうです。南米諸国もかなりカオス状態ですが、カオスが世界中に波及することになるのでしょうか。

http://tapnewswire.com/2018/08/the-killing-of-greece/
(概要)
8月23日付け

by Paul Craig Roberts

8月20日にEUはギリシャ危機が終ったと宣言しましたが、実際はギリシャを終わらせることを示唆しています。
EUはギリシャの死骸を犬に向かって投げ捨てています。

実際に350,000人のギリシャ国民(主に若者と専門職を持つ人々) が国として終わってしまったギリシャから逃げだしました。
ギリシャの出生率は非常に低く今の人口をこれ以上維持することはできません。EU、IMFそしてギリシャ政府がギリシャ国民に強制的に押しつけた緊縮財政により、ギリシャ経済は25%も縮小してしまいました。
この縮小率は、かつてのアメリカの大恐慌と同レベルですがギリシャの深刻さは大恐慌とは比べ物になりません。
当時のルーズベルト大統領は社会保障法を成立させ、銀行預金保険、公共事業計画などのセイフティネットを張ることで大量の失業者問題を緩和しました。
一方、ギリシャ政府はIMFとEUの命令に従いセイフティネットを外したことで、大量の失業者問題を悪化させてしまいました。

従来は、主権国家が(汚職、不適切管理や運用、不運、予期せぬ事態により)借金返済ができなくなった時、債権者は債務国の借金返済額を返済可能なレベルまで減額したものです。

しかしギリシャ危機の時点で、従来のやり方が根本的に変わりました。
欧州中央銀行とIMFはギリシャに対して、債権者のドイツ、オランダ、フランス、イタリアの銀行に借金(ギリシャ国債)の元本と金利を全額返済するよう命じました。


そして、その後、ギリシャはどうなったでしょうか。

ギリシャ危機はこの10年間で益々悪化し現在のギリシャは救いようがないほどの状態です。

ギリシャ危機の初期段階で借金返済額を減額していれば、ギリシャは危機を乗り越えられたでしょう。
ギリシャの当初の借金額はギリシャのGDPの129%でしたが今ではGDPの180%まで膨らんでしまいました。

その理由は、ギリシャは、債権者に金利を支払うためにさらにお金を借りたからです。メディアはこれをギリシャのためのベイルアウトと呼んでいますが、実際は、債権者のためのベイルアウトだったのです。


オバマ政権は、アメリカの銀行がギリシャの借金に対するクレジットデフォルトスワップを売っていたためギリシャのベイルアウトを促しました。

ベイルアウトなしではアメリカの銀行は不利益を被りギリシャ国債に対するデフォルト保険を支払うことになっていたでしょう。

さらに、ギリシャは、外国資本に公有資産を売却し、社会的セイフティネットを破壊し、年金受給額を必要最低限以下まで減額し、医療サービスをカット(患者は病院で十分な治療を受けられず死亡している。)する必要がありました。

ギリシャの海港が中国資本に売却され、空港がドイツ資本に売却され、ギリシャの都市用水会社がドイツやヨーロッパ資本に売却され、ギリシャの島々が外国の不動産投機家らに(不動産開発目的で)売却されました。


ギリシャの公有資産が略奪されても自転車操業を続けているギリシャの借金が減ることはありませんでした。

ギリシャの借金が増え続ける一方でギリシャ経済は縮小し続けています。ギリシャ国民はその負担を強いられています。

ギリシャ危機は終わったと宣言した理由は、ギリシャは外国銀行に金利を支払うのでさえできなくなったということであり、ギリシャの国民からこれ以上搾り取るものがなくなったということなのです。
ギリシャは急速に沈んでいます。ギリシャは、自国の海港、空港、公共施設、公有資産などの民営化を強いられ外国資本に売却した結果、これらからの収益を得ることができなくなりました。ギリシャ国内で収益を得ているのは外国資本ですから、ギリシャ経済はさらに悪化しました。

ギリシャは自国経済が外国資本に略奪されただけでなく国家主権も奪われました。ギリシャはもはや主権国家ではありません。ギリシャはEUとIMFの所有物です。
ギリシャ国民はツィプラス首相率いる自国政府に騙されました。ギリシャ国民は反政府の反乱を起こして、国を外国の金融エリートに売ってしまったツィプラス政権を転覆させることもできたでしょう。
しかしギリシャ国民は何もせずに自国が破壊されるのを容認したのです。つまりギリシャ国民は集団自殺を行ったということです。

2008年の世界金融危機は終わっていません。アメリカ、EU、イギリス、日本などの中央銀行による大規模金融緩和で危機を隠しているだけです。お金の創出のペースが実質成長率や金融資産の価値をかなり上回っています。


ギリシャ危機は最終的に西欧諸国を破壊することになります。ギリシャが終れば、次はイタリア、スペイン、ポルトガル、フランス、ベルギー、オーストラリア、カナダ。。。と西欧諸国が消滅するまで続くのかもしれません。

以下省略