8/28(日)午前4時半に起床。この日は十勝岳登山を計画していました。
夜間に霜に近い露がテントを濡らしていました。
旭川の天気は晴れ。ただ、山の天気が気になりました。

テント内で簡単な朝食をとり、午前5時すぎに、十勝岳の登山口のある十勝岳温泉に向けてキャンプ場を出発。
約1時間40分後に十勝岳温泉の登山口駐車場に到着。駐車場はほぼ満車でした。

午前7時ちょっと前に、十勝岳に向けて駐車場を出発。
この日は十勝岳ではなく富良野岳に登る登山者が多いようでした。

しばらくの間、日当たりのよい低木の登山道を登っていきます。地面は石がゴロゴロ。。。ここも歩きにくい道が続きます。
山々の西側は青空が広がっており登山道からの見晴らしも最高でした。
しかし。。。ドラマチックな景色が広がる安政火口付近まで来ると、前方の山(たぶん大包岩?)の上に重たい雲が垂れ込めているのが分かり。。。その向こうにある十勝岳の天気が気になりました。
再び低木の登山道を登っていくと、上ホロ分岐があり、そこから富良野岳と十勝岳方面に分かれます。前方には富良野岳がくっきりと見えていました。

分岐前に出会った地元の登山者2名は富良野岳に登るとのことでした。
私たちは十勝岳に向けてD尾根を登っていきました。
ここですれ違った下山中の登山者に十勝岳山頂の様子を尋ねたところ。。。早朝は青空が広がっていたがそのすぐにガスってしまい周囲は何も見えなくなった、とのことでした。
D尾根を登っていく間にすれ違った登山者の多くが十勝岳を断念し、手前の上ホロカメットク山や上富良野岳まで登って引き返してきてとのことでした。
低木に囲まれた登山道を抜け風よけが何もない岩場に到達した途端に冷たい霧雨と強風の洗礼を受けました。下界が夏なら、ここは秋です。
強風に飛ばされないように急いでかっぱ上下を着て、前進していきました。もちろん景色は何も見えません。
この先どこまで行けるかわからなかったのですが、とりあえず上富良野岳まで行くことにしました。そして山頂でどうするかを考えることにしました。

私たちよりもだいぶ先に登り始めた団体の方々は十勝岳まで登って行ったと、すれ違った登山者が言っていました。大丈夫だったのでしょうか??
上富良野岳の山頂が近づくにつれて風が一層強まり、横殴りの(小粒の)雨に打たれてとても寒く。。。カッパを着ていても身体が濡れてしまい低体温症になるのではないかと心配したほどでした。この時点で、すれ違った登山者の多くが上富良野岳山頂から引き返してきていました。

午前9時半に上富良野岳山頂に到着。
山頂では5分も立っていられないほど酷い状態でした。強風で飛ばされそうになり、身体は冷え、横殴りの雨が顔を濡らし。。。周りは何も見えません。私たち以外誰もおらず、山頂の標識がお墓のように思えました。(昨年の夏、赤石岳を登頂したときもガスっていて辺りが何も見えず、山頂には誰もおらず標識が墓石に見えたくらいでしたがそれと同じ感じでした。)
そんな悪天候の中でも、1人の男性が十勝岳を目指して進んで行ったのが(山頂手前から)見えました。勇敢というよりは無謀だと思いました。
急いで山頂の写真を撮り、滑らないように注意をしながら斜面を下っていきました。途中ですれ違った登山者の方々には私たちは上富良野岳から引き返してきたことを伝えました。団体の方々もこの先どうするか悩んでいたようです。
このような状況ではとても十勝岳まで行けません。登山を楽しむためにも決して無理をせず、危険を感じたら引き返すべきだと思いました。
十勝岳には登れずに残念でしたが、少なくとも上富良野岳まで登れたのでそれでよしとします。

D尾根を下りつづけ、低木の登山道になると、天気が次第によくなり、下界上空に青空が広がっていました。山の壁が天候を分けていました。

正午前に無事に駐車場に戻ってきました。山の上の凄まじい風雨が嘘のように、ここは穏やかに晴れていました。
北海道の山は天気が変わりやすく、夏でも日が陰ると非常に寒くなりますので遭難しやすいのではないかと思います。アルプスの山頂よりも寒かったです。

登山が早く終わってしまったので。。。午後は何をしようかといろいろ考えたのですが。。。北海道ならではのことを体験することにしました。
旭川市内にあるクラーク・ホース・ガーデンで馬の外乗をすることに。早速電話で午後3時から40分間の外乗を予約しました。
牧場に行く途中、ケンとメリーの木で商売をしている観光地ときれいな花畑を見かけたのでそこに立ち寄りました。

午後2時半にクラーク・ホース・ガーデンに到着。牧場の方々はとてもフレンドリーで、しばらくの間、オーナーさんの奥さんやここを定期的に訪れている地元の女性と雑談をしました。
その後、ちょっとした講習を受け、午後3時に馬に乗って広い畑の周りを歩きました。私が乗った馬は人間でいえば80歳の高齢ですからゆっくり歩きました。私たちを案内してくださった女性スタッフの方は馬上で外乗中の私たちの写真を撮ってくれました。
すがすがしい午後の風にあたりながら、ゆっくりと馬に乗って散歩するのは気分爽快でした。
この牧場で働いている馬たちの種類はいろいろだそうです。高齢馬が多いようです。
女性スタッフが乗っていた馬は大型のばんば馬とサラブレッドのミックスだそうです。それでも体重が1トンのばんば馬よりは小さいそうです。
北海道にしかない、ばんば馬のばんえい競争を1度は見たいものです。

馬の外乗を満喫した後、旭川市内を通過し前日利用したマニアックな高砂温泉施設に立ち寄りました。
入浴後、施設内の食堂で夕食をとりました。値段の割にはおかずがたくさんありおいしかったです。
午後7時前にキャンプ場に戻ってきました。前日の賑わいはなく、遠くにテントが数張のみ。。。私たちの小さなテントがぽつんと立っていました。
静かな夜でした。

次ページに続く。

( 最後から5枚目=ケンとメリー公園からの眺め、最後から4枚目=花畑、最後の3枚がクラークホースガーデンにて、最後の写真は女性スタッフと彼女が乗った馬、それ以外は、十勝岳登山口から上富良野岳までです。)
IMG_2222十勝岳を目指すIMG_2223山の西側は快晴IMG_2225大砲岩辺りに厚い雲がIMG_2226安政火口手前IMG_2227しばらくは低木の樹林帯を進むIMG_2228登山道から見る上富良野町IMG_2229三段山?IMG_2231富良野岳IMG_2232登山道からの眺めIMG_2233分岐から十勝岳への登山道IMG_2237奇妙な山IMG_2238D尾根IMG_2239D尾根IMG_2243上富良野岳方面IMG_2244上富良野岳方面IMG_2245上富良野岳山頂IMG_2246上富良野岳山頂IMG_2248山頂の眺めIMG_2252ケンとメリーの木公園からの眺めIMG_2254ぜるぶの丘IMG_2276外乗IMG_2281高齢馬のマリアさんIMG_2282案内役の女性