5/28(土)~5/29(日)に、静岡県の山伏(やんぶし、2013.7m)と八鉱嶺(はっこうれい、1917・9m)に登ってきましたぁ!
これらの山々は百名山でもないし(山伏は三百名山)南アルプスのさらに南側に位置していますので、静岡県外からわざわざ登りに来る登山者はあまりいないようです。
過去2年間、特に、山伏に登りたくて登山計画を立てていたのですが、天候不順が続き登山道や林道が崩落したため登れずじまいでした。

山伏(やんぶし)は、山伏岳と読ばれる場合もあります。登山者の間では山伏派と山伏岳派に分かれているようです。

5月28日(土):山伏へ

今回辿ったコースは、梅ヶ島温泉手前の新田バス停付近にある駐車場(川岸)→蓬峠→山伏山頂の往復です。
金曜日夜に自宅を出発。

新東名の新静岡IC下車。その後、阿部川沿いに北へ20分から30分行くと(馴染みの)真富士の里パーキングエリアがあります。ここで今回も車中泊をしましたが、聖岳や赤石岳に登ったときもここで車中泊をしました。

久しぶりの車中泊で寝つきも悪く、夜中に突然ツーリングの若者たちがここに立ち寄りバイクをふかしてうるさくしていたため(私は)ほとんど眠れませんでした。。。。このようなことはしょっちゅうあるので慣れていますが、今回の山登りはいつも以上にスローテンポになること間違いなしと覚悟しました。

朝5時起床。車内を片付け、パーキングエリアを出発。車で北へ30分以上行ったところに山伏の登山口がありあす。登山口の駐車場は川岸にあります。
駐車場には私たちが最初に到着しました。遠くのほうに川の水を飲みに来た猿を数匹見かけました。

朝7時に登山口を出発。今日は曇り空。やがて晴れることを期待しながら。。。樹林帯の中を進んでいきました。
最初は沢沿いの登山道を登っていきます。そして何回か沢を(木橋や飛び石で)渡ります。大量に流れている沢の水の音を聞きながら(いつもの通り、写真を撮りながら)ゆっくりと進んでいきました。途中、水場がありますから便利です。(下山中に水場の天然水を飲みましたが、とてもおいしかったです。)

寝不足の私の脚は重く。。。頭もぼーっとした状態でしたが、山の中腹ではかなりガスってきたこともあり頭が一層ぼーっとしました。目が覚めませ~~~ん。蓬峠からはスピードがさらに鈍りました。
ここで若いカップルに追い越され。。。ここまでに、登山道で出会った登山者は4~5人のみ。人気の少ない登山道でした。

しばらく行くと、樹林帯の急斜面をジグザグに上っていきますが。。。砂のように滑りやすい土質でしたので、道幅がほとんどない場所では足元に注意を払わないと滑り落ちる危険性がありました。そのため目が覚めました。台風や豪雨で崩落してしまいそうな場所がいくつかありました。また、途中、急斜面でロープが設置された場所もいくつかありました。
 
樹林帯を過ぎると縦走路に出合います。そこからはなだらかな登山道が続き気分的にも楽になりました。
山頂周辺は笹原の台地が広がっており、曇り空でもそこだけ明るい感じでした。
山頂が近づくとたちまち疲れがすっ飛んでしまうのも、登山の不思議の1つです。
こんな広々とした山頂でテント泊をすると気持ちいいだろうなあ、と思いました。
笹原のなだらかな登山道を数分間歩くと山頂に到着です。登山口を出発してから途中休憩も入れて4時間もかかってしまいましたぁ。寝不足でしたからそれだけ時間がかかります。それでも、やっと念願の山伏に登頂できて本当によかったと思いました。

山頂にはすでに何人もの登山者が到着していました。既に山頂の先の稜線を歩いていく登山者も見かけました。彼らは新窪乗越経由で下山するか八鉱嶺まで登ってしまうのかもしれません。
山伏山頂の手前には山伏(無人)小屋があり、そこで一泊して八鉱嶺まで登る登山者も多いようです。

広々としていて心地よい山頂では、浜松の隣町から(登山口まで車で2時間)この山に登って来られたシニアの女性(Aさん)と出会いました。山伏は今回で4回目で、一人で日帰り登山をするのが好きなのだそうです。Aさんと楽しいおしゃべりをしながら昼食(カップ焼きそば)を食べました。
Aさんは、2,3年前に南アルプスの茶臼岳→光岳を目指して8時間かけてヤレヤレ峠を登っていき、山頂手前の山小屋に到着直後、高山病で倒れてしまったそうです。そのため、茶臼岳にも光岳にも登頂できずにそのまま下山したため、もう一度、挑戦したいと言っていました。私たちは最初から諦めていますが。。。
また、Aさんは何年も前に椹島から山小屋に宿泊しながら荒川三山と赤石岳に登ったそうですが、やはり、椹島へバスで行くのに、手前の駐車場までヘアピンカーブを2時間以上も車に揺られたため、途中でおう吐してしまったそうです。私もこの山道で同じように苦しい目にあいましたから、その辛さがわかります。それでもAさんは荒川三山まで登ったのですからすごいと思います。
南アルプスの南側の山々は登るのも大変ですが、登山口まで行くのにも死にもの狂いなのです!!

山伏山頂から、秋や冬の天気のよい日には南アルプスの山々や富士山がよく見えるそうですが、この日はあいにくの天気でしたので、何も見えないのが残念と思いました(聖岳も赤石岳も山頂はかなりガスっていました)。南アルプスの南側は雲が出やすいようです。
しか~~し、諦めるのは早すぎました。なんと、突然、雲が切れ、遠くに南アルプスの山々が顔をのぞかせたのです。ほんの一瞬x2回です。まるで魔法のようです。今回も山の神が私にご褒美をくださいました。
山頂でゆっくり休憩したのち、Aさんが先に山頂を発ち、私たちもその後、下山開始しました。私たちのあとからも次々と登山者が山頂に到着しました。
下山は順調に進み、午後2時に駐車場に戻ってくることができました。今回は休憩も入れて往復7時間の登山となりました。

下山後、車で数分のところにある、梅ヶ島新田温泉黄金の湯(日帰り温泉施設)で温泉(露天風呂あり、泉質)につかり疲れた身体を癒しました。ちなみに、この梅ヶ島温泉は全国的にはあまり知られていないと思いますが温泉の泉質は最高です。とても濃く肌にとろっとした感触がありました。

<梅ヶ島温泉についての情報>
「約1700年もの昔から変わらず、こんこんと渓谷の岩場から自然湧出している、正真正銘の「温泉」。
開発によって最近になって掘削して掘り当てた温泉ではなく、水で薄めたり、タンクローリーで運んだりなどの一部の温泉地の温泉とは根本的に違う。

成分:ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン
塩素イオン、水酸イオン、硫化水素イオン、硫酸イオン、炭酸水素イオン
炭酸イオン等」

効能:神経痛、リウマチ、神経炎、慢性皮膚病、慢性婦人病、創傷、糖尿病、骨及び関節などの運動器障害、外傷性障害の後療法、慢性消化器疾患、打撲、捻挫、痔、疲労回復等」

温泉が大好きな方はこの温泉はおすすめかと。。。

温泉のあとは、隣接する食堂(ここは午後4時で閉店ですのでちょっと不便)で食事をし、ここからほど近い(公営の)梅ヶ島キャンプ場に行きました。すでに予約済みです。テント1張でたった450円です。とても広くてきれいなキャンプ場です。川のそばのキャンプ場ですが周辺は新緑に覆われており秋は紅葉がとても美しい場所だと思います。
キャンプ場にはボーイスカウトが大型テントを張りキャンプをしていました。また他にもキャンプのみを目的にした大型テントがいくつも張られていました。登山者も何人か利用していました。トイレも炊事場も比較的きれいですし地面も砂地や芝生で柔らかくテント泊には最適だと思いました。
前夜、ほとんど眠れなかった私は夕方から2時間爆睡し、ボーイスカウトの子供たちのにぎやかな声が聞こえる夜7時にはすでに就寝!
夕方、少し霧雨が降っていましたが、夜中にトイレに起きた時、夜空に明るい月が見えていました。そして翌日の天気がよいことを確認しました。

( 沢沿いを進むx2→山の中腹で急にガスってきましたx2→分岐→山頂手前のだらかな道→山頂→山頂から見えた南アルプス )

IMG_1871沢沿いの登山道IMG_1875沢沿いの登山道IMG_1879ガスってきたIMG_1881沢から離れるIMG_1885分岐IMG_1888山頂手前IMG_1891山伏山頂IMG_1894山頂からの眺め