4月24日(日)屋久島の天気は、小雨のち雨のち大雨

 

(縄文杉編)


新高塚小屋にて、午前4時前に起床。

簡単な朝食を食べ、荷造りをしました。

午前5時半ころに小屋を出発。この日は縄文杉を観た後に白谷雲水狭に歩く予定でした。

昨夜から雨が降り続いており、一向にやむ気配がありません。昨日と同様、ボアテックスの上下カッパを着て頭にはライトを装着して歩いて行きました。このコースは特に木道や木の階段が多く、雨に濡れるとすべりやすく足元は要注意でした。

登山道の脇にヤクシカ(子鹿)がいました。ピーピーと親鹿が子鹿を呼んでいました。どこに行ったのか探していたのでしょう。

途中、高塚小屋を通過しました。縦長の変わった小屋でした。新高塚小屋よりも静かな雰囲気でした。ここは水場が少し遠いと聴いていましたので新高塚小屋を利用することにしたのです。

その後も小さなアップダウンを繰り返しながら鬱蒼とした原生林の中を歩いていきました。

さらに奥へと進むと登山道の周りに杉の長老たちがたくさん立ち並び私たちを眺めていました!

やはり、縄文杉がある森だけあります。貫禄十分の杉ばかりです。杉と言っても本州のそれとは全く違い、躍動感があり枝や幹は巨大盆栽のようで芸術的な感じです。

どれが縄文杉かなあ。。。と見回しながら歩いていると。。。目の前に展望台デッキが見えてきました。ここが縄文杉のある場所かと周囲を見回してみましたが縄文杉は見えませんでした。もうちょっと先かなとデッキを通りすぎ木の階段を下り続けました。しかし。。。

デッキから話し声が聞こえたため、彼らに縄文杉の場所を尋ねたところ。。。やはりデッキの向こう側に佇んでいたのです。かなりガスっていたため、よく見えずそのまま分からずに行ってしまうところでした。

少し戻ってデッキに上ると、数メートル先に巨大な縄文杉がありました。辺りが暗いと巨大なお化けのようにも見えますが、やはり、縄文時代から生きているだけあります。かなりご立派な外観です。古代の衣装をまとっている巨人の風格です。

屋久島には大量の雨が降りますから古代の木々も枯れずに生き続けることができるのでしょう。

デッキで再びAさんに出くわしました。私たちよりも少し早く小屋を出発していたようです。大きなカメラで縄文杉の写真を撮ろうとしていました。

私と言えば。。。いつものバカチョンデジカメで「杉の巨人」の写真を撮り終えた後、木道や木の階段が続く歩道を進んで行きました。歩道の両脇には様々な大杉が立ち並んでおり観光名所となっています。

 

縄文杉から1時間半のところにウィルソン株という名所がありました。巨大な杉の株だけが残っているのです。

しかも株の内側からハート型が見える部分があると聴き。。。早速中へ入ると、そこで再びAさんと出くわしました。いつも突然現れるAさんでした。中には祠が置かれていました。

ハート型の部分がどこか分からず戸惑っているとAさんが自分のカメラで撮った画像を見せてくれました。

なるほど!私もうまくハートの写真を撮ることができました。

ウィルソン株ではちょっとだけ休み、Aさんよりも先に出発。

歩道を約25分下っていくと大きな吊り橋とトイレのある大株歩道入口に出ました。ここのトイレを使用した後に吊り橋を渡って入口まで戻ってくると。。。Aさんとすれ違いました。

大株歩道入口から荒川登山口までは、トロッコの線路跡の緩やかな林道が続きます。ここからは非常に歩きやすくなり脚が速くなりました。

途中、複数のグループとすれ違いましたが、其々、ガイドさんが付いていました。彼らはみな荒川登山口から縄文杉までの日帰り(往復)コースを選んだ方たちです。屋久島ではこのコースが一番人気ですが、かなり距離がありますから体力がある方でないと難しいかもしれません。

林道の下の方には安房川がものすごい勢いで流れていました。川の水は岩や石にぶつかりながら真っ白な泡状になっていました。

そして、三代杉を通過すると、バイオトイレが設置された休憩所がありました。既に数人のハイカーさんが休憩中でした。雨は一向にやむ気配はありません。ザックが重く感じました。

雨の中、そこで休む気持ちにもなれず。。。トイレを使用後、すぐに出発しました。後からAさんが到着しました。

この先は、吊り橋を何回か渡り。。。白谷雲水狭の分岐(楠川分かれ)まで行きます。

分岐では少し立ち止まり、雨が降り続いていましたから、Aさんのように計画を変更し、このままトロッコの線路跡の林道を下り荒川登山口へ抜けるか、それとも当初の計画通り、白谷雲水狭まで行くか、少し悩みましたが。。。。分岐に設置された道標には雲水狭までは110分と書いてあったため、それならせっかくここまで来たので雲水狭まで行ってみようということになりました。

 

(白谷雲水狭編)


ここからがハプニングの連続でした。

なにしろ、せっかく分岐まで下ってきたのに。。。再び辻峠まで斜面を上ることになるとは。。。分岐を出発してから分かりました。

雨も本降りになり登山道が水浸し状態。私たち以外、誰も歩いておらず。。。

屋久島の雨は、ゴアテックスのカッパを着ても役にも立ちません。汗をかき、雨もどこからともなく染み込んできました。汗と雨で下着までびっしょり。。。身体が冷えそうでした。

とにかく辻峠まで上ればあとは下りだけなのでもうひと踏ん張りと自分に言い聞かせながら頑張って上って行きました。どこまで行っても私たち以外には登山者は誰もいませんでした。

1時間ほど斜面を上りヘトヘトになった時。。。前方に人の声が聞こえました。辻峠に到着です。本当にホッとしました。

白谷雲水狭側から登ってきた数人のハイカー(一部は地元鹿児島のハイカー)に出遭い言葉をかけあいました。私たちが、昨日から宮之浦岳を登り、新高塚小屋から縄文杉を観てここまで来たことを伝えると非常に驚いていました。彼らは雲水狭⇔辻峠を往復するコースを選んだ方たちです。

ある男性がこの先(歩いて20分のところ)に太古岩がありますよと教えて下さったのですが、寄り道をする気にもなれず。。。そのまま白谷小屋を目指して下っていきました。

ここからは有名なコケの歩道が続きます。歩道と言ってもコケが生えたすべりやすい石ばかりの登山道です。

私たちの前を下って行く3人がいました。軽装で、靴もスニーカーでした。彼らはトレールランナーのように、どんどんコケの斜面を下っていきました。どうやらフランスから来た観光客のようでした。きっともののけ姫のファンなのでしょう。

私たちはアニメに興味がないためもののけ姫を観ていませんが。。。コケの歩道にもののけ姫の舞台になったところがあるということでしたので、そこを通過するときには写真を撮ろうと思っていました。

しか~~~し、雨がさらに激しく降り始めました。斜面を下るのに精いっぱいでした。

屋久島の雨が本降りになるということは、本州で土砂降りが長時間続くような状態ですから、たまったものではありません。

ハイカーに同伴している地元のガイドさんなどは、雨が本降りになるとあえてカッパを脱いでTシャツ姿になっていました。どうせ、登山靴の中や下着まで雨や汗で濡れてしまうのですから、カッパを脱いで雨にあたった方が気持ち良いというものです。

幸い、この時期の屋久島は気温が上昇しているため雨にぬれても歩き続ければ寒くは感じませんでした。

コケの歩道を下って行きながらガイドさん付きのグループとすれ違いました。

そして。。。ある女性が、あと200m上ったところに、もののけ姫の舞台となったコケの森があるんですよね、とガイドさんに話していたのを耳にし。。。。私たちは気が付かずに通り過ぎてしまったことに気づきました。これこそがアホと言うものです。かといって水浸しの歩道を200mも上り返す気にもなれず。。。

せっかく雲水狭まで来て、メインスポットの写真を撮らずに下ってきてしまったのですから私としたことが。。。ただし、実際のところ、このような土砂降りの雨の中で写真を撮ってもうまく撮れませんし。。。私のバカチョン・カメラが濡れて壊れる恐れもありました。残念ながら、雲水狭ではあまり写真が撮れませんでした。

小川のようになった歩道(登山道)を下り続け白谷小屋に到着しました。小屋では先ほどのフランス人も雨宿りしていました。その他、数人のハイカーが小屋の庇の下のベンチに座りお弁当を食べていました。

私たちは小屋の中へ入り、ザックをおろし、トイレを使わせてもらいました。

靴の中は雨水でぐしゃぐしゃでした。もちろん、全身ずぶ濡れ。本当に。。。ボアテックスのカッパが役に立たないのが屋久島の雨です。

チョコレートを食べて空腹を満たしてからすぐに出発しました。

土砂降りの雨の中、白谷雲水狭の楠川歩道(登山道)を下っていきます。こんな土砂降りの中、まだ下から上ってくるハイカーが何人もいました。中国人のカップルなどは普段着に傘をさして上ってきました。こんな状態でも、もののけ姫の舞台となった場所まで行きたいのだろうか??とちょっと心配してしまいました。

途中、白谷川をそのまま渡るところがあります。私たちが渡ったときはまだ危険な状態ではありませんでしたが、私たちの後から下りてきた方によると、既に水かさが増して危険な状態になったため、通行止めとなったそうです。そのため回り道をしてきたそうです。

タクシーを呼ぶことになる管理棟まで目指して下っていきましたが、管理棟に続く歩道が川の中の岩場に続いており、そこから道標がなく、どうやって管理棟に行くのか分からず。。。再び吊り橋まで(5分間の道のり)戻っていき、遠回りをして駐車場まで下ってきました。そこから5分のところに管理棟がありました。午後12時15分に管理棟に到着。無事に3日目のハイキングが終了しました。

 

(空港編)


管理棟に到着した時にはザック(防水カバーをかぶせていても無駄です)も帽子も靴も下着までずぶ濡れです。

管理棟の外にある休憩場所にザックを置き、携帯でタクシー(屋久島空港までタクシーで行く)を呼びました。

すると、管理棟に到着した別のタクシーのドライバーさんが、お客さん(ハイカーとガイド)に、鹿児島行きの飛行機が大雨で欠航しているのでトッピー(高速フェリー)に乗って鹿児島に行った方が良い、と話しているのを聴き。。。

が~~~ん!かなりショックを受けました。

なぜなら、私たちが乗る便(15:45分発)も欠航となったら。。。。この日のうちに帰宅できなくなるからです。首を長~く伸ばして待っているてっちゃんにも申し訳ないし(留守中は家族の1人が仕事から帰宅すると面倒を見てくれている)、相棒は翌日、仕事もあるし。。。着替えもないし、びしょ濡れだし、宿もないし。。。

私たちを乗せてくれたタクシーのドライバーさんに私たちに降りかかった一大事を説明し、この日のうちに帰る良い方法はないかどうかを尋ねました。

ドライバーさんはとても親切な方で色々と丁寧に教えてくれました。無線で会社に連絡し情報を入手してくれました。

その結果、まずは空港へ行き、乗る飛行機の状況を確認した後で欠航になった場合にどうするかを決めることにしました。

びしょ濡れでタクシーに乗っているとだんだん寒気がしてきました。道路を走行中に、空港でお土産のTシャツを買い、上半身だけ着替えようなどと相棒と話していたところ。。ドライバーさんは、道路沿いの大型スーパーに種類は少ないが衣類が売っているのでそこで購入すればよいと言ってくださり、スーパーの駐車場にタクシーを停めてくださいました。その間、メーターは切ったままで待機してくれました。

私だけスーパーに入店し、急いで下着、靴下、Tシャツ、タオルを購入し、すぐにタクシーに戻りました。これで空港のトイレで着替えることができます。本当にドライバーさんには感謝です。

空港に到着すると、ドライバーさんからハンドメイドの屋久杉のキーホルダーまでいただいきました。

空港で私たちの便の運航状況を確認すると。。。やはり欠航になっていました。

雨は大分小ぶりになってきたのですがね~。。。

仕方がないのでドライバーさんが教えて下さったとおり、急いでトッピー(高速フェリー)と鹿児島発の他の便の予約をすることに。。。

私たちがとった解決策とは:

屋久島空港からトッピーの発着場所(港)までタクシーで行き、16時発のトッピーに乗り、種子島経由で鹿児島港へ。

トッピーは鹿児島港に18:40分に到着予定。その後、タクシーで鹿児島港から鹿児島空港まで行く(約1時間、高速道路利用なので1万円くらいかかる)。そして別の便で羽田に帰る。

私たちが乗るはずだった鹿児島発羽田行きの飛行機(スカイマーク)には時間的に間に合わず、最終便(鹿児島空港発20:35分のソラシドエア)を予約しました。しかし鹿児島港から空港までタクシーで行ってこの便に間に合うかどうかが勝負でした。

トッピーとソラシドエアの予約が完了した後、急いでトイレで着替え、お土産を買いました。すると、私たちと別れて荒川登山口へ下っていったAさんが空港に到着していました。彼は17時発の飛行機に乗ることになっていましたが、彼が乗る便が欠航になるかどうかはもう少したたないと分かりませんでした。

Aさんに事情を話し、お別れをした後、タクシー乗り場からタクシーに乗り港まで行きました。

 

トッピーに乗船し座席に座ると、前の座席に座った男性Bさんが私たちに話しかけてきました。

その方は辻峠で出遭った男性でした。私たちが宮之浦岳に登り縄文杉を観てから雲水狭まで歩いて来たのが凄いと感じていたようです。ただのアホなのですが。。。

Bさんに屋久島発の飛行機が欠航したことなど事情を話すと。。。なんと、Bさんが鹿児島港から空港まで車で乗せていってくださると言ってくださったのです。もちろん、そんなご迷惑はかけられないので断りましたが、タクシーを使うと間に合わなくなるかもしれないから乗せて行ってくださると気軽に言って下さいました。。。。な、なんとご親切な方なのでしょう。Bさんとは偶然に辻峠で出遭い、偶然にトッピーの船内で一緒になり、しかも単身赴任で鹿児島市に住んでいる方でした。それに自宅は高速道路入口の近くだそうです。何だか、単なる偶然ともいえないほど出来過ぎています。ひょっとしたら屋久島の杉の神が助けてくれたのかも??

Bさんによると、鹿児島空港が市内から随分遠いところにある理由は桜島が噴火しても影響を受けない場所に空港を造ったからだそうです。

空港へは車、バス或いはタクシーで行く以外に方法がありません。

Bさんのご親切に甘えて、港から車で空港まで乗せて行って頂きました。途中、鹿児島市内を走行してくださり既に日が沈んでいましたが、ちょっとだけ鹿児島市の雰囲気を味わうことができました。

Bさんによれば、鹿児島市民は昔から教育レベルが高く子供たちを私立学校に通わせるのが一般的のようです。ですから夫婦は共働きが多いそうです。鹿児島の人々は優しい方が多いそうです。鹿児島は花粉症が非常に少ないそうです。それは、昔、鹿児島の人々は他県との交流が少なく、昔ながらの隼人族が多く住んでおり、彼らは体質的に花粉症にならない人が多いようです。黄砂には弱いそうですが。また、鹿児島の女性には黒くてストレートの髪が多いようです。鹿児島の人々は他の日本人よりも背丈がやや低いそうです。丸い目の方が多いような気もします。でも沖縄の人々とはちょっと違うようです。

食べ物は、甘い醤油味が多く、どんな料理にも甘く味付けされた醤油をかけて食べるそうです。ちなみに、Bさんは大阪出身なので薄味なのですが、長い間福岡市に住んでおられたため、豚骨ラーメンが大好きになったそうです。

鹿児島へは羽田から簡単に行けますので、いつか開聞岳に登りたいなあと。。。。

Bさんのお陰で無事に鹿児島空港に余裕で到着しました。もちろん、高速料金とガソリン代はお支払しました。Bさんはいらないと言いましたが、これくらいお支払しないと夜も眠れなくなると伝えると、受け取ってくれました。

無事にソラシドエアの最終便に乗ることができ、羽田空港に到着。羽田空港近くの駐車場に停めていた車で帰宅しました。帰宅時間は24時になってしまいましたが。。。

悪天候のため欠航した飛行機と予約していた鹿児島から羽田までのスカイマークの便は払い戻し対象となホッとしました。

屋久島では飛行機が度々欠航になるのでしょうね。。。だからすぐに払い戻しが行われるのでしょう。

悪天候のときは屋久島に滞在せずに、すぐに鹿児島市に逃げ出した方が良いと思います。屋久島ではいつ天気が回復するか分かりませんので・・・

私たちと同じ日に屋久島を発とうとした団体客は全員がトッピーの乗れたわけではなく、一部の人は屋久島でもう一泊するか最悪2泊しなければならなくなったそうです。

空港で別れたAさんの便はどうなったのか。。。気になりました。もし欠航なら屋久島でもう一泊しなければなりませんから。。。

 

今回の屋久島での山登りは、屋久島特有の雨の洗礼を受けかなりドラマチックなものとなりましたが、とても良い方々に出遭うことができ、本当に素晴らしい体験をしました。良い思い出となりました。屋久島に行くことができて本当に良かったと思います。

皆様も屋久島に行かれる際は、屋久島=土砂降り+飛行機の欠航を覚悟の上、十分な準備を行ってから出発されてください。

 

今回もなが~~~~い登山日記を最後まで読んでくださいまして有難うございました。


写真は次ページにUPします。