昨日は天気が好転し最高の登山日和となりました。

この時期は、テントを担いで1泊で山に登るところなのですが、土曜日の天気が良くなかったため仕方ありません。
山梨県の乾徳山(2031m)には1度登ったことがありますが、ガレ場の急斜面と国師ヶ原経由のコースを往復したため、途中の(有名な)岩場は体験していませんでした。ということで今回は乾徳山の岩場コースを行くことにしました。と、ところが、今回はハプニングが2つもありました。

今回も東ルートの登山口がある大平荘(ここまで車で行くには落石のある狭い山道をくねくねと走る必要がある)有料駐車場に車を停め、朝8時に出発しました。このコースはサブコースですので登山者は少ないのですが、前回、ここを歩いた時にはこれほど道が整備されていなかったような気がします。
しばらく舗装された登山道を歩いて行くと、月見岩へ行く道と国師ヶ原へ行く道の分岐があります。今回は、私たちは月見岩コースを登っていくことにしました。

山では涼しい風が吹いており、日が射していてもそれほど暑くなく、しかも美しい緑の自然林に囲まれ、とても清々しい気分になりました。

月見岩へ向かう急坂やだらだら登りのコースを45分くらい進むと、月見岩のある広々とした草原が目の前に広がっていました。眺めも最高でした。ここは国師ヶ原経由で来る登山者と出遭います。
その後、自然林の中を進んで行き。。。扇平からは岩場が始まりますが、ついにあの有名な岩場に到着しました。この場所はYoutubeの動画やテレビの番組で何回か観たことがありますが。。。一度は登りたいと思っていたので嬉しいのと、ちょっと緊張しました。
ただ、険しい岩場を延々とよじ登って行くのかと思っていましたが、(山頂の鳳岩を除き)実際はそれほど長く続くこともなく危険な場所は1ヶ所くらいしかありませんでした。

その危険な場所とは。。。高さ3m位の岸壁をクサリでよじ登る場所です。
そこには2本のクサリが垂れ下がっており、左側のクサリは直登用ですが、足を安全に引っ掛けるところがなくすべりやすいのです。でも落ちても3m下には岩の溝があるので怪我だけですむかもしれませんが。。。
右側のクサリは足を引っ掛ける所があるので登りやすいのですが、その下には岩の溝(床)がないので落ちたら(数十メートルは落ちる)死ぬかもしれないような位置にあります。

私がその危険な岸壁の手前にあるクサリ場をよじ登っていると。。。な、なんと、ゴロゴロドッスーンという音が聞こえたのです。
岩が邪魔をして見えませんでしたが、どうやら男性登山者が左側のクサリでよじ登っていたときに足を踏み外して岩の溝へ背中から落ちたようでした。私はクサリ場をよじ登りながら本当に驚きました。思わず大きな声を出してしまいました。
落ちた男性は4、5人の登山者と熟練登山者(リーダー)と一緒でしたがあまり登山には慣れていないようでした。幸い、背中のザックが身体を保護してくれていたため、怪我はありませんでした。ホッとしました。
しかもその男性はめげずに(というかリーダーの厳しい指導の下)再び、同じクサリを使ってよじ登って言ったのです。2度目は成功しました。

今度は私たちの番です。私たちの場合は、足場がちゃんと確保できるる右側のクサリを使うことにしました。ただし、落ちたら死ぬかもしれないので、ちょっとドキドキしましたが。。。
幸い、無事によじ登ることができ。。。山頂の鳳岩まで到達しました。今回は多くの人たちが鳳岩に挑戦しており、無事に登って行きましたが、1人ずつしか登ることができず、列ができていました。岸壁で落ちた男性もこの岩にチャレンジし彼も成功しました。

私たちは。。。前回も鳳岩はパスしましたが、今回もパスすることにしました。なぜなら、怖い思いをしてやっと登った伊豆ヶ岳の男岩を思い出したのと、家で留守番をしているてっちゃんの顔が浮かんだからでした。へたれ登山者の私たちは、この岩は登る必要はないと判断!そして迂回ルートで山頂へ登りました。

山頂は多くの登山者でにぎわっていました。天気にも恵まれ、360度のパノラマビューを堪能しました。
南アルプスの山々にはまだ少し雪が残っているのが分かりました。

山頂でおにぎりを食べていると、岸壁で落ちた男性のいるグループが鳳岩を登り終えて私たちの隣に来ました。リーダーは、鳳岩を登れば、3000m級の岩場は大丈夫、とメンバーに話していましたが、あんな岩を登らなくても、3000m級の山でも通常の岩場なら登れると思います!!
さらにリーダーは下山でも、あの岸壁を下る岩場コースを選んだのです。男性が一度落ちた岸壁を今度は下るのですから。。。ちょっと強引かなと思いました。

私たちは山頂の北側の岩場を越え、西側のガレ場の急斜面を下るコースを下山しました。いくつもの平らな石が斜面に横たわっており、とてもすべりやすく、注意をしないと転んでしまいます。
そして。。。1時間40分後に美しい緑の世界=国師ヶ原に到着しました。ここは休憩するには素晴らしい場所です。前回はここで数頭の鹿に遭遇しましたが、今回は遭うことができませんでした。
そこで一休みをした後、月見岩コースの分岐まで、緑の自然林の中のなだらかな道を進んで行きました。ここは本当に気持ちよい場所です。

ところが、月見岩の分岐を超えた後、舗装されたヘアピンカーブの登山道を下山していくと、道の右脇の「大平高原・徳和方面」という標識が目に入り。。。地図で確かめずに、近道かと思い、標識通りにそのまま急斜面の尾根道を下って行きました。ところが10以上下って下っても大平高原の分岐が見つからず。。。非常に不安しなりました。後から下りてきた登山者に尋ねると、彼は徳和方面に下山しているとのこと。親切にスマホで私たちの位置を確認してくれましたが、大平高原へのルートは確認できす。。。仕方ないので再び標識があったところまで戻ることにしました。
こういう時に急斜面を登って戻るのは辛いのですよ。。。。トホッ。
何とか標識のあった所まで戻り、地図で確認した後、東へ向かっている舗装道を下って行きました。本当にアホなことをしてしまいました。近道と思って下ったのに分岐が見つからず焦ってしまったのですから。。。
横道にそれずに同じ道を下るのがベストですね。アホだから、登って来た道を完全に思い出せない場面もあるのです。それにしてもこの標識は非常識です。本当に紛らわしいです。
これで30分のロスをしてしまいましたが、無事、大平荘の駐車場に着き、ホッとしました。

ということで、昨日の登山では2つのハプニングがあり。。。学習と反省をしました。
今回は、中央道の上野原付近から、いつもの通り、大渋滞でしたので、上野原ICを下りて帰ってきたため、時間が余分にかかってしまいました。
それでも、てっちゃんは元気にお出迎えをしてくれました。

今回も、山登りのようにだらだらと長~い登山日記を最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
(大平高原から登る→月見岩分岐→月見岩周辺の草原→月見岩→岩場x3→男性が落ちた岸壁→乾徳山山頂→山頂からの景色→北側の岩場を行く→ガレ場の急斜面→国師ヶ原→国師ヶ原から月見岩分岐までの道  )

IMG_0531高原から登るIMG_0533月見岩経由でIMG_0542乾徳山手前のピークIMG_0545月見岩IMG_0552ここを登るIMG_0556ここを登るIMG_0553ここを登るIMG_0557右側のクサリを登った - コピーIMG_0564乾徳山山頂IMG_0568山頂からの眺めIMG_0569北側の岩場IMG_0574下山道IMG_0576国師ヶ原IMG_0582国師ヶ原から歩く